DAY4
DAY4·受胎
Hospital1
一夜明けた17分署。怪我をしたベイカーの部長代理となったダニエルが、戸惑いながらも Eve がなぜここをを襲ったのかを考えていた。
しかし、いい考えも浮かばず、前田に聞いてみることにした。
前田は、3階のの医務室(らしき)ところにいた。女医さんと何やら話している。 Aya が入っていくと、居場所がわかったことに、ちょっとびっくりした様子だった。こういう場所の方がおちつく、と Aya に話しているところに、ダニエルもやってきた。
Eve はなぜここを襲ったのか。結局今回の襲撃では Eve は姿を見せず、目標がぜんぜん分からなかった。前田は、「かく乱じゃないか。」と言う。何のために?
「人工受精ができる病院はないか」
と突然前田が言う。前田が言うには、Eve の体はそれほど持たないそうだ。要するに、自分の体が大丈夫なうちに、完全体を作り出す気だろうと言うことだった。
人工受精…それなら近くの「聖フランシス病院」がやっている。さっそく Aya と前田の 2人は病院に行くことにした。今回はダニエルは「部長代行」なので留守番だ。
病院へ向かう車の中。Aya は前田に日本で生まれた完全体はどうなったのか尋ねた。日本の完全体は、結局は父親の科学者とともに死んだ、と前田は答える。父親から継承したミトコンドリアと Eve から継承したミトコンドリアとの間で反発が起きたらしい。
聖フランシスコ病院を見た Aya はそれが最近見ている夢(?)の中の病院であることに気がついた。これは一体どういうことなのか…。戸惑いながらも Aya は病院の中へと入っていった。
そして、奥に進んだ Aya の目に写ったのは、幼いころの Aya か Maya の姿であった。どっちとも区別がつかない。追いかけようとしたが、鍵がかかっていて進むことはできなかった。近くにあるのはエレベーターのみ。しょうがない、これでとにかく先に進もう。
エレベーターに乗ってしばらくたつと、Eve の声が聞こえてきた。とそのとたん、ケーブルが切れてあっという間にエレベーターは一番下まで落下してしまった。
しかも、エレベーターの外に出たとたん、電源が壊され、真っ暗になってしまった。これではエレベーターも動かない。Eve のところに行くには、まず電源をどうにかしなくては。Aya はとにかくあたりを探索することにした。
Hospital2
Aya はとにかく走り回って先に進む方法を探した。すると、ある部屋でブレーカーのヒューズを見つけた。これは、もしかしたら…。
なぜ、ブレーカーのヒューズがこんなところにあるのか。とりあえずそのことは考えないことにし、さらに他の部屋も探索する。
それにしても真っ暗な病院というのは気味が悪い。最近は見慣れてきたはずの敵も心なしかいつもより無気味に見える。
と、いきなり目の前に女の子の姿が見えた。
「Maya!」
Aya が叫んだが女の子は消えて見えなくなってしまった。これまでと同じだ。
残念がる Aya。とりあえず、Maya のことは忘れて他の部屋も見なくては。
途中の解剖室には鍵がかかっていた。怪しいとは思ったが鍵がないのではしょうがない。あきらめて先に進むと、階段を発見した。
これで上に行ける、と思ったのも束の間、いきなり Eve の声が聞こえて階段が崩れさってしまった。
階段は使えない。結局は電源をどうにかしなければならないということだろう。
さらに他の部屋を探索していく。すると、どこかの鍵を見つけた。鍵…。
あそこの鍵だろうか。
鍵は思ったとおり解剖室の鍵であった。解剖室のベッドの上は焼死体でいっぱいだった。いや、解剖室であるから、元々死んでいた人間が燃えただけなのか…どっちにしろ、何回見てもいやな光景だ。
鍵がかかっていたのだから何かあるだろうとは思ったが、解剖室の扉の奥には更に部屋があり、ヒューズと青いカードキーを見つけることができた。
これで今まで行けなかったところへ行くことができる。
青いカードキーを使って扉を開けると、Maya の姿が見えた。だが、またしても消えてしまう。Aya の「待って」の声がむなしく廊下に響いた。しょうがないので近くの部屋に入ってみる。そこの部屋でもヒューズが見つかった。これで 3 つだ。
ヒューズはたくさん手に入ったけど、果たしてどこで使うのか、と思っていたら部屋のすぐ側にヒューズボックスがあった。さっそくヒューズを入れてからワイヤーをつなぎ、電源をいれる。
とたんに病院内に光が戻った。うまくいったようだ。電気が点いたのだから、エレベーターが動くはず。Aya はさっそくエレベーターに向かった。
Hospital3
エレベーターを降りた Aya の目の前に現れたのは Maya と Maya とそっくりの女の子… 小さいころの Aya だった。戸惑う Aya をよそに、2人は走り去ってしまった。
なんだかよく分からないけど、追いかけてみよう。
それにしても、病院に入ってから今まで以上に小さいころの Maya の姿を見かけるようになった気がする。ここが、最近夢で良く見るあの病院だからなのだろうか。
2人の後を追っていくと、さっき病院に入った時は鍵がかかっていた扉が開いていることに気付いた。
きっとこの先に何かある…。
そう思った Aya は迷わず先に進むことにした。
扉の先の部屋では、患者と女医が言い争いをしていた。「抗生物質をとるか、ここから逃げるか」。これが言い争いの焦点らしい。結局、言い争いの末、患者は逃げることを選んだのだが。
女医によると、隣の部屋には看護婦がいたらしい。しかし、妙な物音がしたらしく、心配している。Aya は隣の部屋を見に行くことにした。
隣の部屋に入ったとたん、敵が襲ってきたが、そんなもはどうでも良かった。問題なのは、この部屋だ。Aya はこの部屋に見覚えがあることに気付いた。
そう、いつも夢で女の子が横たわっていた病室だ。すぐさま、その時の情景がいつものように浮かび上がる。
しばらく Aya はぼーっとしていたが、こうしてても始まらない。何とか体を動かした。
看護婦に、エレベーターの横のあかない扉について聞いた。扉の奥には、倉庫があるらしい。そこには、液体窒素があるそうだ。なんのために…?
Aya がその疑問をぶつけると、看護婦は答えの代わりに緑のカードキーをくれた。これで自分で調べろ、ということらしい。
エレベーターの前には、さっきの女医がいた。液体窒素について聞いてみる。女医が言うには、使い道はたくさんあって、整形手術や研究のために使うらしい。それと、精子バンクの精子を冷凍保存するため???。
精子???。やはり、Eve のねらいは精子だったのだ。これがはっきりした以上、急がなくては。 Aya は女医に研究室の場所を聞き、冷凍保存の装置を止めるために倉庫へ急いだ。
急がなくては。Eve に進化をさせないために。
Hospital4
さっき看護婦にもらった緑のカードキーであかなかった扉をあける。看護婦によればこの先に倉庫があるのだ。
倉庫はすぐに見つかった。バルブをしめて、液体窒素の供給をとめる。
よし、あとはさっき教えてもらった研究室に行くだけだ。
研究室は13階だという話だった。エレベーターをおりると、すぐ近くで焼死体を発見した。 Eve が来ている証拠だ。
焼死体のそばの部屋に入ると、でかい敵が襲ってきた。やはり、Eve はこの部屋の奥に????
隠しボタンを見つけ、扉を開けた Aya は奥の部屋に入った。
しかし、奥の部屋からは更に通路がのびていて、敵もまだまだたくさんいた。
一体 Eve はどこにいるのか。とにかく奥に進んでみよう。
でかい水槽のようなものがある部屋を抜け、また部屋があった。
やけに部屋が散らかっている。床にも物が散乱しているし…。何か急いでいたのだろうか?
何が落ちているのか気になった Aya は少し調べてみることにした。
と、目の前にやけに大きな冷蔵庫がある。よくよく見てみると、紙がたくさん張ってある。
その中の一枚に「人工精子開発スタッフ…ハンス?クランプ」と書いてあった。
クランプ博士の名前だ…。やはり彼には何かあるに違いない。
床に散らばっていた書類を見ると、HLA適合リストだった。クランプ博士の研究室で見たものと同じ物のようだ。さらに、書類を調べると、患者の入院記録も散らばっていた。
患者の名前は…「マリコ?ブレア」。Aya の母親の名前だ。事故で Maya と一緒に病院に運び込まれた状況が書かれている。しかし、母親の記録は残っているが、Maya の記録は破れてなくなっていた。
ほかのページに紛れているのだろうか。さらにあたりを探す Aya が見つけたものは、メリッサ?ピアスの記録だった。その記録を見ると、メリッサの入院の日と、Maya が運び込まれた日が一緒になっている。
どいういうこと…?
混乱する Aya だが、とりあえず目の前のことを片づけなければ。それに、Eve に会えば何か分かるかもしれないし。
Aya はそこに落ちてたエレベーターの鍵をもってその部屋を後にした。
エレベーターの中には空の容器が落ちていた。もしかして、これが人工精子…?
だとしたら、Eve はもう精子を手に入れてしまったことになる。
Aya は不安を打ち消すように最上階へのボタンを押した。
エレベーターから出てきた Aya にいきなり敵が襲いかかってきた。でかいクモの化け物だ。
クモだけあって、糸を吐き出して Aya の動きを止めようとする。さらに火まではいてくる。
苦戦しながらも、何とか倒した Aya。と、目の前に Eve が現れた。
「随分進化したようだな…。」
Eve はやはり人工精子を使って完全体を生み出すつもりらしい。日本での失敗は繰り返さない、ということだ。だが、Aya はそんなことより、Eve に聞いてみたいことがあった。
「あなたは…まさか…わたしの…」
Eve の答えは「ようやくきづいたようだな」。やはり…そうかと疑いながらも信じようようとしなかった Aya も Eve にこう言われては信じるしかなかった。
「人間とは愚かなものだ。文明と進化を同一視している。」
Eve がそう言った瞬間、近くを飛んでいた軍の戦闘機のパイロットがスライム化してしまった。
「おまえとは、理解しあえなくて、残念だった。」
そう言い捨てて、Eve はまたどこかに行ってしまった。
はっと Aya が気付くと大きな物音が近づいてくる。
さっきの戦闘機がおちてくる!Aya は急いで逃げ出した。
屋上から窓拭き用のゴンドラにかろうじて飛び降りることができたが、いきなり敵が出てきて、ブレーキをはずされてしまった。はやく、倒してブレーキをかけなくては。
さっきの戦闘で疲れている Aya にはつらい戦闘だったが、なんとか敵を倒し脱出に成功した。
下にはダニエルとマエダがやってきていた。
ワーナーが有力な情報をつかんだので、迎えに来たという。
17分署について、さっそく Aya たちは、ワーナーがつかんだという情報についての話を始めた。ワーナーが言うには、以前あの病院の医者が患者のリストを横流しして解雇されたことがあったらしい。また、メリッサが博物館を訪れていたことが何回か目撃されている。
病院と、博物館…。
この2つから考えられるのは、クランプ博士しかいない。
これで、彼がこの事件に関わっていることは明白になった。この事実が分かった以上、Eve とクランプ博士が交わるのを阻止しなければ。
とにかく、時間がない。Eve はもう精子を手に入れているのだ。
Aya たちは3方向に別れて探索することにした。